第76回オークスが24日、東京競馬場で行われる。フルゲート18頭に桜花賞組が何と13頭もスタンバイ。過去10年で最も多く、昨年の6頭、一昨年の8頭と比べても、異例ともいえる再戦ムードだ。主役は桜花賞を4馬身差で圧勝したレッツゴードンキ。昨年ヌーヴォレコルトで快勝した岩田には連覇がかかる一戦だ。史上14頭目の牝馬クラシック2冠へ、800メートル距離が延びても主役の座は譲らない。
いざ、牝馬2冠へ。桜花賞馬レッツゴードンキが史上14頭目の快挙を目指し、府中の杜に立つ。「桜花賞は初めてのJRAのG1がかかっていたから緊張して力が入っていたけど、今回は気楽な立場」。全休日の18日、状態を確認した梅田調教師は笑みを浮かべた。
開業9年目にしてトレーナーの悲願をかなえた桜花賞は、ハナを切って前半3ハロン37秒1という超スローに持ち込み、4馬身差の圧勝。流れを味方につけたことで断然のムードはないが、「フロックだと思われてるかもしれないけど、全く気にしてない」。自分で競馬を作れるのも、また強さ。逃げ、差し自在で展開に左右されない愛馬に対する信頼は厚い。
母のマルトクは1200~1400メートルで5勝を挙げた快速馬。距離延長がカギだが、対策は講じている。調教の行き帰りは僚馬の後ろにつけ、落ち着きをキープ。「5頭の一番後ろを歩いているけど、全然問題ないね。普段も落ち着きがある」と梅田調教師。1週前の14日も坂路の併せ馬で後ろにつけ、首差先着。53秒9―12秒3と抜群の伸びで好調維持を示した。
先週、ドンキの生まれ故郷である北海道平取町の清水牧場を訪ねた梅田調教師はマルトクに再会。「ありがとう、と言ってきた」と表情を和らげた。平取町の町役場にはドンキの桜花賞優勝を祝う垂れ幕も。「すごいことをしたんやな、って」としみじみ。支えてくれる周囲に2冠を誓い、栗東へ戻ってきた。
同じ広崎利洋オーナー所有のストレイトガールが先週のヴィクトリアマイルを優勝。追い風が吹く。「本当によかった。コーナー4つの競馬も北海道で経験済み。前走は結果的に逃げたけど、どんな競馬でもできる」と梅田調教師。桜花賞、皐月賞(ドゥラメンテ)とクラシック連勝中のキングカメハメハ産駒が、府中でも主役を張る。(橋本 樹理)
キングカメハメハの桜花賞馬
アパパネ・・・
アパパネ、オークス(優駿牝馬)では1番人気でしたけど…単勝オッズ3.8倍
正直、距離不安を囁かれていた…
阪神JF・桜花賞の1着馬オークス成績
06年
阪神JF-ウオッカ(日本ダービー1着)
07年
桜花賞-ダイワスカーレット(未出走)
阪神JF-トールポピー(1着)
08年
桜花賞-レジネッタ(3着)
阪神JF-ブエナビスタ(1着)
09年
桜花賞-ブエナビスタ(1着)
阪神JF-アパパネ(1着)
10年
桜花賞-アパパネ(1着)
阪神JF-レーヴディソール(未出走)
11年
桜花賞-マルセリーナ(4着)
阪神JF-ジョワドヴィーヴル(未出走)
12年
桜花賞-ジェンティルドンナ(1着)
阪神JF-レッドリヴェール(未出走)
13年
桜花賞-ハープスター(2着)
阪神JF-ローブディサージュ(9着)
13年
桜花賞-アユサン(4着)